2018年01月

こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。

すごい本に出会いました。 

最近読んだ本の中でも、ボリューム、内容ともにかなり読み応えがありました。

休日の調整で先週末から連休をいただいていましたが、そのほとんどを費やしてしまうほどでした。。

でも、確実にそれだけの価値はあります!

2018年 読んでよかった本ベスト5入りが早くも確定しました。

・企業/組織のなかでマネージャークラスの立場にいる方

・企業/組織のトップにいる方

・今の職場にモヤモヤを抱えている方

・チームを引っ張る立場にいる方

・将来的に起業を視野に入れいている方

必読です!

それは、1月24日に発売開始となったこちら。

ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現

カンボジアにいても、新刊を購入して読むことができるなんて、ほんと恵まれた時代に海外駐在をしているなあと思いつつ。

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概要



次の組織モデルは、これだ。


上下関係も、売上目標も、予算もない! ?
従来のアプローチの限界を突破し、圧倒的な成果をあげる組織が世界中で現れている。
膨大な事例研究から導かれた新たな経営手法の秘密とは。


原書発売後またたくまに世界中に広がり、12カ国語・20万部を超えるベストセラーに。
新しい時代の経営論として支持を集める待望の一冊、ついに日本上陸。


amazon.com『商品紹介』より抜粋)

この時点でワクワクする方は、今すぐ読みましょう。笑

本書では、組織モデルのパラダイムを人類の歴史と発達心理学の側面から考察しています。

そして、それぞれの発達段階と組織モデルに名前と色を付けて区別がなされています。タイトルにもなっている「ティール」も緑っぽい青色を意味する英語です。

「進化型組織」にティールという色を付けて、

じゃあティール(進化型)のモデルに近づくためには?

実際にティール(進化型)パラダイムで運営されている組織は?

など、多くの実例、実践するためのアドバイスを交えながら紹介されています。

 

ティール(進化型)組織とは


次の図は、とてもわかりやすく概要を示しています。

f:id:yukinobuoka:20180129153419j:plain
(引用:日本語版付録「本書における人類のパラダイムと組織の発達段階」)

まず、現代におけるビジネス界・政界のリーダーの大半は「オレンジ(達成型)」の世界観を有していると指摘します。

達成型パラダイムにおいては「組織=機械」として見なされ、「予測と統制」によるマネジメントがなされます。

目標を達成することに重きを置いて、人間関係は軽視される傾向にあります。

次にある、自社を「家族」だと見なす「グリーン(多元型)」パラダイムのさらに先にあるのが「ティール(進化型)」です。

ティール(進化型)の段階まで来ると、それ以前の価値観は一掃されます。

・スタッフ機能は最小化される

・ミーティングの回数も最小化される

・意思決定権は1人ひとりにある

・組織図は不要である

・職務記述書も不要である

・なんなら、肩書きも不要である

本書には他にも記載がありますが、これらが次世代型組織の特徴です。

なぜ、そんなことが可能なのか?

 

答えは簡単です。

トップが、あるいはメンバー1人ひとりがお互いの「信頼」に基づいて働いているから。

「ティール(進化型)」パラダイムでは、組織は「生命体」「生物」として捉えられています。

今、あなたが所属している組織と比較してみて、いかがでしょうか?

 

ティール(進化型)組織による3つのブレイクスルー


著者は、ティール組織の事例研究を通して、以下の3つの突破口を指摘します。

1. セルフ・マネジメント(自主経営)


大きな組織であっても小さな組織であっても、構造的階層や関係者のコンセンサスに頼らずに、仲間との関係性のなかで動くシステムを構築する。

2. ホールネス(全体性)


1人ひとりの精神的なホールネスが改めて呼び起こされる。そして、ありのままの自分をさらけ出して職場に来よう、という気にさせる。

かつての「職場」は、本当の自分は家庭に置いてきて、「仮面」をまとって働くことを期待される場所であった。そこでは、合理性こそがすべてであり、情緒的・直感的・精神的な部分は排除される。

3. 存在目的


組織自身の生命と方向感を持っていると考えられている。戦略や予算を決める際には、組織が将来どうなりたいのか、どのような目的を達成したいのか、に耳を傾ける。

そして、これらを実際の組織運営に採り入れている企業に関するエピソードが数多く紹介されています。特に、各組織のCEOによるコメントは、著者の解説と同じぐらい響きます。

 

「職場」とは?


上述の「ホールネス(全体性)」に関してもう少し。

なぜ、ティール(進化型)組織の「職場」において、個人のそれ(情緒的・直感的・精神的な部分)を取り戻す必要があるのでしょう?

歴史を振り返ると、組織とは常に、ほとんど文字通りの意味でも比喩的な意味でも、人々が「仮面」をつける場所だった。




大部分の組織、あるいは機関は、その言葉の本当の意味において、「魂の抜けた場所」である。私たちの深い自己にとっても、魂の密かな願いにも安住できる場所ではない。



著者は、その大きな阻害要因を「恐れ」だと指摘します。
組織が暗黙の恐れに立脚しているのではなく、信頼と責任を育てる構造と慣行の上に成り立っていると、驚くほど素晴らしい、予想もしないことが起こりはじめる。

これを今、実際に自分が働いている職場に当てはめて、考えてみてください。

毎日「仮面」を被って「職場」に向かっている自分は居ませんか?

それが心地よいという人もいるでしょう。

しかし、わたしの場合は「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目指す組織で働いています。

メンバー1人ひとりの「魂が安心できる」場としての「職場」をつくることは必要不可欠なのです。

 

まとめ


個人的にぐさっと刺さる部分です。
権力をトップに集め、同じ組織に働く仲間を権力者とそれ以外に分けるような組織は、問題を抱えて病んでいく。組織内の権力は、戦って勝ち取る価値のある希少なものと見られている。人はこうした状況に置かれると、いつも人間性の影の部分が浮き彫りになってくる。個人的な野望、政治的駆け引き、不信、恐れ、ねたみといった感情だ。組織の最下層では「あきらめ」と「怒り」の感情が広がりやすくなる。

今の自分はまさに危うい環境にあります。

「開発途上国」で働かれている日本人の方々は、特に気をつける必要がありそうです。

同じ組織のメンバーとはいえ、現地人スタッフたちからすると日本人というだけで「権力を持っている、いわゆるトップ層の人間だ」と、どうしても思われてしまいかねません。

本書を読んでいただくとお分かりになるのですが、権力がトップに集中するということは、トップの人間が社員に「信頼」を寄せていないことを意味します。

そんな「トップ」なんかには、絶対になりたくない。

 

遅かれ早かれ、自分のチーム、あるいは組織を持つことになるでしょう。

そのとき、「恐れ」に駆られて、「予測と統制」に基づいた組織運営を目指すのか。

あるいは、「信頼」を寄せ合い、自らの「存在目的」を基準とした「感覚と反応」に基づく運営を目指すのか。


自分の心の声に耳を澄まして、あなたの「存在目的」を拾い上げましょう。

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こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。

ブログのタイトル通り「新卒NGO職員」と名乗っているわけですから、わたしは大学卒業と同時に今の国際協力NGOに就職したということです。

一見、特異なキャリアのように思われるかもしれません。実際、JICAの青年海外協力隊の方や、自分で団体を立ち上げた方を除いては、新卒で国際協力に本格的に携わり、かつ、海外の支援現場に駐在員として派遣されている人はほとんど出会ったことがありません。

もしそのような方がお知り合いの中にいらっしゃれば、同じ志を持つ「仲間」として繋がりを持ちたいので、ぜひ教えていただきたいです!

さて、友人であり、大学生ながら国際協力NGOコンフロントワールドを立ち上げた原貫太さんはご自身のブログにてNGO就職への最短ルートを以下の2つ、ご紹介されています。
①学生時代にNGOでインターン→卒業後にそのNGOに就職

②NGOでインターン→新卒で青年海外協力隊→帰国後に就職

NGOに就職する2つの最短ルートを紹介しますぞ - 原貫太オフィシャルブログ

上記に照らし合わせると、わたしは完璧に①のパターンに一致します。

認定NPO法人テラ・ルネッサンスでインターンシップを開始したのが2014年9月です。
そこからおよそ2年半、主に本部である京都事務局にて活動をしていました。

2017年4月に入職し、カンボジアに駐在して支援現場に立つようになってから、改めて国内でのインターン業務に携わっていて良かったなあと思うことが多々あります。

わたしとしては、NPO/NGOで働きたいと考えている方、将来的に国際協力NGOの海外駐在員を目指している方は、まずは日本国内(本部)でのインターンシップを始めることを強く勧めます。

 

NPO/NGOでインターンシップをするメリット/デメリット


国際協力に限らず、一般的なNPO/NGOでのインターンシップに関するメリット/デメリットは以下のような感じでしょうか。

<メリット>

・裁量が大きく、責任のある仕事を担うことができる

・非営利/非政府組織としての運営体制を学ぶことができる

・同じような志を持つ仲間と出会うことができる

<デメリット>

・正規専従職員の数が少なく、インターンシップとはいえ激務である

・教育体制が整っておらず、きちんとした研修がない

・金銭的な報酬が少ない/無い

などなど。

他にもたくさんありますが、とりあえずぱっと思いついたものを書いてみました。

 

現場に行く前に国内でインターンシップをするメリット


わたしが感じている、特に国際協力NGOの海外駐在員が現場に派遣される前に国内業務に携わる4つのメリットに絞ってご紹介します。

1. 組織としての大きな流れを掴める


有している能力や経験はもちろんですが、NPO/NGOに就職するにあたってそれ以上に大切なことがあります。

それは、団体のヴィジョンやミッションに心の底から共感できるか。

ビジネスセクターを含め、多くの組織はそれらを明文化してホームページ等に載せています。しかしながら、次のような情報を掲載しているものはほとんど見たことがありません。

・そのヴィジョンがどのようにして策定されたのか

・ヴィジョン達成に向けて具体的にどのようなアプローチをとっていくのか

あるいは、複数の事業を抱えている組織の場合、各事業が立ち上がった(人間関係や金銭面など、普段はオープンにされにくい)深い部分の背景など。

これらは内部で活動を共にするスタッフには確実に共有されるべきものです。しかし、ホームページやSNSを通して対象とする一般の方々にはあまり必要のないことが多く、内部スタッフもなかなか情報にアクセスしづらいのです。

そんな時に頼りになるのが古株の職員です。国内事務局で同じ時間を過ごすことで、先輩方から団体の歴史を詳細に聞くことができるのは、本部事務局でインターンシップをする大きな利点です。

組織としての歴史、そして未来という大きな時間軸の流れの中から、今目の前にあるプロジェクトの意義や立ち位置を考えられるというのは、非常に重要です。

2. 「国内側が海外の現場に何を求めているか」という視点を養える


同業の大先輩である門田さん(エイズ孤児支援NGO PLAS 代表理事)から以前、わたしのInstagramの写真について有り難いお言葉をいただきました。





また(恐縮ながら)同世代で国際協力の最前線でご活躍されている田才さんもこのようにおっしゃっています。



わたしがどれだけ国内の広報/ファンドレイジングに貢献できているかは、ここでは置いておきましょう。

 

これだけ「現場のリアルを発信すること」に力を入れているのは、わたし自身が国内の事務局で主にPR(パブリック・リレーションズ)業務に携わってきたからです。

いかに現場の写真や動画、情報が大切かを身に染みて学んだからこそ、カンボジアに駐在している今、少しでもテラ・ルネッサンスのブランディングや仲間づくりに貢献したいと強く思います。

また、インターン生として活動している期間に、PR業務を統括する職員とかなり深い議論を重ねてきたからこそ、コンテンツに対する感覚が養われたのも事実です。

3. 支えてくださる方々の「想い」に直に触れられる


1つの組織が運営されるには、内部、外部問わず、たくさんの方々の想いが欠かせません。日本に本部を置くNPO/NGOだと、支えてくださる方のほとんどが日本に住んでいらっしゃるでしょう。

また、海外の支援現場で1つのプロジェクトを回すのも同様です。その裏には日本事務局での細かい作業(資金調達、啓発、会計、労務、総務)が数え切れないほど積み重ねられて、やっと事業を運営することができます。

このことを実感しないまま、いきなり海外の支援現場に立つことは、ある種危険な行為です。

日本にいる一人ひとりの想いを「無駄遣い」し兼ねません。

逆に、わたしはインターン生時代に様々な場で、内外問わず、多くの関係者の方々と直接お会いし、想いを共有させていただきました。

新卒NGO職員がゆく。photo by Yuki Nobuoka

その経験は今の活動を支えてくれるモチベーションの1つにもなっています。

4. 「当たり前の質」が上がる


先日、京都事務局でインターンシップをがんばってくれている仲間とLINEのやり取りをしていました。これが今回の記事を書くきっかけになったので、一部ご紹介致します。

<わ:わたし、イ:インターン生>

わ:インターンありがとうね!(←この日、彼女はインターン出勤日でした)

イ:インターンありがとうと言って頂き、ありがとうございます😊

わ:今日も安心して仕事ができるのも、日本のみなさんのおかげやからね〜〜(^^)

イ:すごいですね。だれかに対して、『あなたのおかげで安心して仕事ができる』なんて24歳で言える人なかなかいないと思います。言われた側はとても嬉しいです。明日も頑張れます!

わ:すごいのか?これが当たり前やと思ってたけども。

イ:ただ『仕事ができる』じゃなくて『安心して仕事ができる』と言っているところがすこいです。なかなかサラっと言える人いないと思いました!

わ:テラルネでたくさんの人に関わらせていただいてるおかげですよ(^^)

日本で想いを寄せてくださる方々のおかげで、今日も安心して仕事に取り組める。

これはわたしにとっては当たり前のことです。しかし、彼女からしたら「すごい」という言葉が出る対象のようです。

また、以前、わたしにとってはすでに当たり前になっている考えをツイートしたところ、じわじわと反響がありました。





わたしがインターンシップを開始する前は、こんなことは言えなかったでしょう。

あるいは、国内事務局でインターン業務に従事せずに、ダイレクトに海外の現場に来てしまっていたら、このような言葉は出なかったかもしれません。

「質の高い」人たちが集まる環境に飛び込むと、自分自身の「当たり前の質」が自然と引き上げられるようです。

これは海外事務所でもじゅうぶんに起こり得ることですが、同じ日本語を母語とする仲間と働く方が、そのスピードは速いでしょう。

 

まとめ


いろんな事情があるかと思います。

しかし、国内ベースの国際協力NGOの海外駐在員が、日本事務局での(インターンシップ)業務に関わらずにいきなり海外の支援現場に立つことは、あらゆる面でリスクの高い行動です。

逆に、ここのステップをきちんと踏めば、駐在生活開始時点から良いスタートをきることができます。

将来的に国際協力NGOで海外駐在員として活躍されたい方こそ、まずは日本国内(本部)でのインターンシップを始めることを強く勧めます。

・・・・・・

【お知らせ】


わたしが所属している認定NPO法人テラ・ルネッサンスでは、京都事務局で活動するインターン生を定期的に募集しています。

詳細は公式サイトをご覧ください。
→ わたしにできる支援・活動について l インターンシップとして参加



この動画もインターン生が独学で動画編集を学び、製作してくれました!

こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。

ここ最近はたくさん本を読んでいます。

読書を電子化したことがとても大きいですね。電子書籍はこれまで食わず嫌いだったのですが、カンボジアに住み始めるとそうも言っていられない状況になりまして。

1回読んでみると、その便利さの虜になりました。

Kindleにない書籍でも、電子書籍化サービスを取り扱っている業者に注文すれば、海外にいながらどんな本でも読むことができます。ほんと、便利な世の中ですね。

さて、大学生になるまで夏休みの読書感想文の課題図書以外はほとんど本を読んでこなかったわたしが、昨年末から貪るように読書をしています。

今回はそのスイッチを押してくれた1冊をご紹介します。

・本を読んだら読みっぱなしで、内容が頭に入ってこないという方

・いまいち、何を勉強したいのかがピンときていない大学生

・グループ面接/グループディスカッションで鋭い視点の発言で、周りと圧倒的な差をつけたい就活生

・そもそも、読書に価値を見出していない方

まずはこの1冊から始めてみましょう。

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概要


本書は、限られた時間の中で、いかに費用対効果の高い「戦う武器」を手に入れ、実戦で手足のように使いこなすかについて、「戦略」「インプット」「抽象化・構造化」「ストック」の4つのステップから1冊に体系化する。
お飾りの知的武装ではなく、知識を本当に使える武器へ変える、超実践的な手法を紹介。
この世をしたたかに生き抜くための、最強の知的生産術。
amazon.com『商品紹介』より抜粋)

そもそも、本書のタイトルにも使われている「知的戦闘力」とはどんな力のことを指すのか。「知的戦闘力を高める」とはどんなことを言うのか。

本書ではこのように書かれています。
一言でいえば「意思決定の質が上がる」ということです。優れた意思決定は優れた行動に直結し、優れた行動は優れた結果をもたらします。

つまり、「知的戦闘力」=「意思決定の質」のこと。

この「知的戦闘力」を独学によって高めていく方法が、惜しげもなく紹介されています。

 

これから先70年を変えてくれた


人生100年時代と呼ばれる現代社会。


わたしは今、24歳なので少なくともこれから先、70年以上は生きられてしまうわけです。


一生勉強、と日頃から生活を送っているわたしにとって、言い換えると「あと70年以上はまだ勉強し続けることができる」ということ。


どうせなら、効率良く、効果的に勉強をしたい。そんな時にふと目にしたタケダノリヒロさんのTwitter。






その後、すぐに本書を購入し、読み終えてからとにかくインプットが楽しくなってしまい、この記事を書くのもかなり時間が空いてしまいました。

『独学の技法』に関しては、タケダノリヒロさんのブログにレビュー記事がありますのでこちらをご覧ください。

[blogcard url="http://xn--rck1ae0dua7lwa.com/blog/2017/11/18/self-study/"]

わたしなりにも気になった点を2つ、ご紹介します。

 

1. 独学の方針を再考する


とかく、「独学」というと「○○学を勉強する」という思考になりがちです。

少なくともわたしがそうでした。

しかし、それは大きな罠だったんです。

「独学の方針は、ジャンルではなく、むしろテーマで決める」ということです。 言い方を換えれば、「テーマが主で、ジャンルが従」ということになります。




ジャンルに沿って勉強をするということは、すでに誰かが体系化した知識の枠組みに沿って勉強するということですから、その人ならではの洞察や示唆が生まれにくいのです。



テーマを決めて勉強をしたこと、本を選んだことはこれまでにあっただろうか。

「問い」に対する自分の立ち位置、アプローチの方向性を定める上では、分野で切り分けた知識を持っておくのはもちろん有効です。

しかし、それだけに止まっていると「自分だけの意見」を手にすることは難しいのです。

今のところ、わたしもテーマを4つ、5つほど持って独学をするようになりました。

そのうちのひとつは

「本当に意味のある国際協力とは」

暫定的な答えはすでに持っていますが、これを否定するでもなく過信するでもなく、より確度を上げていきたいという思いから、「本当に意味のある国際協力」についてとことん追求していきます。

 

2. 領域を超えるのはリーダーの必須条件


独学の技法に関する本なのに、思わぬところでリーダーシップについても学ぶことができました。

本書終盤で書かれている以下の部分。
リーダーの仕事は、異なる専門領域のあいだを行き来し、その領域の中でヤドカリのように閉じこもっている領域専門家を共通の目的のために駆動させることです。

言い換えると、リーダーにとって「非専門家」になっていくことは必須であるということです。

「専門家」である以上、その専門領域から飛び出して人をまとめていくことができません。

だから、特にこれといった専門分野を持たない今の自分のままでも良いのかな、と思ってしまいました。いや、薄っぺらいままでいても何の意味も無いので勉強はしていきますが。

 

まとめ


これまで勉強法や読書法、といった類の情報は自然と避けているわたしでした。しかし、これは本当に読んで良かったです。

この本を読んでから「独学」への意欲も格段に上がりました。

本の読み方、それから、読みたい本の選び方も変わりました。

独学においては「テーマが主で、ジャンルが従」という点は、これからの人生を面白くしていく上で特に重要です。

人生において、他者からアウトプットを求められていない時期、インプットのための機会費用の小さい時期にしか、大量かつ無節操なインプットはできません。



わたしにとっては、カンボジアで生活をしているまさに今が、インプットの時期です。そのため、読書レビュー記事の頻度が増えるかもしれませんが、どうかおつきあいくださいませ。

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こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。

カンボジアはお昼寝が大好きな人が多いので、わたしたちの事務所でもお昼休みは日本より長めにとっています。

朝は7時半から始業し、11時半から13時までお昼休憩。

1時間半も休憩時間があるんです。

今日もいつも通り、お昼に道端のコーヒー屋さんでtwitterを眺めていたらこんな記事に出会いました。

[blogcard url="https://ex.yahoo.co.jp/buzzfeedjapan/ashitano-interview/1.html"]

これを読んで、自然と思い出されたウガンダでの経験をもとに、世界を平和にしていくためのシンプルな方法を2つ、ご紹介します。

 

石原さとみさんとバーバラさん


女優の石原さとみさんのインタビュー記事。

記事内「心の繋がりを得るために。アフリカで知ったこと」の部分では、2015年のNHKドキュメンタリーの撮影でウガンダを訪問された際のことが語られています。

特に焦点が当たっているのは、元少女兵のバーバラさん(仮名)との関係について。
「バーバラとの出会いだけであの経験が終わっていたら、トラウマになってたと思うんです。でも友達になれたのが人生にとって大きくて」

日本に戻った後も、2人の交流は続いた。

撮影時からお腹に赤ちゃんを宿していたバーバラさん。

取材から数ヶ月後、無事に女の子が産まれました。

その子に付けた名前は「サトミ」

バーバラさんにその理由を聞くと

「名前の響きがいいのと、それから、大好きな友達の名前だから。」

と満面の笑みで答えてくれました。

なんでそこまで知っているのか?

そうなんです。 

NHKスペシャルの撮影が終わった数週間後に、わたしのウガンダ生活が始まったんです。

なので、当時、社会復帰支援プロジェクトの職業訓練中だったバーバラさんとは、毎日のように交流していたお友達なんです。

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2015年11月、ウガンダにて バーバラさん(仮名)とサトミちゃんと
首より上は若気の至りです、許してください(笑)


石原さとみさんと直接のやり取りをしたことはありませんが、わたしが撮影・編集をした写真や動画がご本人にしっかりと届いていて、全国放送の、しかもNHKで流れた時には震え上がりました。

取材を通して石原さとみさんは「女優として」ではなく、「1人の人として」ウガンダの元子ども兵の方たちに接していたことは、現地人スタッフや元子ども兵の様子からものすごく伝わってきたことを覚えています。

記事を読んで、わたし自身のウガンダでの経験も思い出しながら、たった2つ。

平和な世界をつくるための、めちゃくちゃシンプルな方法をお伝えします。

 

1. 笑顔を大切に生きる


最近、笑ったのはいつですか?

かの偉大なマザー・テレサさんもこのような名言を遺しています。

「平和は微笑みから始まります」

“Peace begins with a smile.”

「単なる笑顔であっても、私たちには想像できないほどの可能性があるのよ」

“We shall never know all the good that a simple smile can do”

そう、「笑顔」って誰にでもできる世界平和への第一歩なんです。

他人の笑顔はもちろんのこと、あなた自身の笑顔も、とんでもなく大切なんです。

笑顔は連鎖していくもの。

その連鎖を、あなたから始めましょう。

そして、世界中に広げていきましょう。

[kanren postid="23"]

 

2. 世界中に友達をつくる


石原さとみさんとバーバラさんはお友達です。

これは紛れもない事実。



上述の記事を読んですぐのツイートに、こんな反応をしてくださった方がいます。



アフリカのルワンダ在住のぴかりんさんから。

海外に友達をつくることの最大の良いところ。

それは、行ったことのない国が「あいつのいる国」になること。

そして、「〇〇人」というぼんやりとした全体から、顔と名前が分かる「個人」を頭に浮かべられるようになること。

ぴかりんさんとは、2016年の夏、わたしがウガンダでのインターンを終えてルワンダを訪れていた時に一度お会いしたことがあるだけです。美味しいビールを教えてくださったり、ルワンダ人のお家にホームステイをさせていただいたり。

ご一緒した時間は24時間も無かったですが、今でも(とっても恐縮ですが)こうしてお友達です。

 

過ごした時間それ自体にはあまり意味はありません。

それより大事なことがあるんです。

それは、心を通わせること。

心の通った友達がいる国のことは、忘れようにも忘れられません。

心の通った友達がいる国とは、争いたいなんて考えもしません。

友達をつくる。

言い換えると、「ただいま」を言える場所を増やすこと。

今のあなたは、「ただいま」と言って帰ることのできる場所はいくつありますか?

 

まとめ


世界をより良くすると言うと、やれ開発経済だ、やれ国際政治だ、といろんな学問の名前があがります。

それらはもちろん大切ですし、学んでいて損は決してありません。

でも、最もシンプルで、最も大切なのはこの2つです。

 

1. 笑顔を大切に生きる

2. 世界中に友達をつくる

 

よくもまあ、そんな幼稚なことを・・・

そんなきれいごと・・・

そんな声が聞こえてきます。

でも、それを本気でやり通そうとしている24歳が、カンボジアにはいるんです。

そのことだけでも、忘れないでいてください。

大学生のみなさんはこれから春休みが待っていますよね。

今年、大学をご卒業される方は、卒論を書き終えて卒業旅行の計画を立てる頃でしょうか。

ぜひ、動けるうちに、世界を動いてみてください。

そして、心の通った友達を、その国に1人でも良いからつくってみてください。

「ただいま」と言える場所を増やしてみてください。

誰にでもできる世界平和への第一歩。

どうせなら、幸せな世界を生きましょうよ。

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[blogcard url="https://www.instagram.com/yuki_nobuoka/"]

こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。

本日はカンボジアの国民の祝日。「虐殺政権からの解放日」です。

39年前の1979年、クメール・ルージュのポル・ポト派による政権が崩壊しました。それを記念して、毎年1月7日は祝祭日となっています。ただ、今日は日曜日なので振替休日で三連休をいただいています。

日本も成人の日で三連休ですよね?

 

今回は、そんな休日にわたしが観た映画を紹介します。

・今まさに、国際支援の現場に携わっている方

・青年海外協力隊やボランティアで「途上国」に行く予定のある方

・グローバルなソーシャルビジネスをしたい方

それから、

・NPO/NGOに寄付をしたいと考えている方

におすすめです。

つまり、国際協力・貧困問題に関心のある方すべてに観ていただきたい映画です。

 

その映画はこちら。

『ポバティー・インク〜あなたの寄付の不都合な真実〜』

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すでに観たことがある方も多いかもしれません。



2014年にアメリカで製作され、日本では2016年8月6日に一部の映画館で公開が開始されました。

 

映画の概要


『ポバティー・インク』の公式サイトによると、以下の通りです。
「貧しい気の毒な人たちのために手を差し伸べよう」「彼らは無力で何もできない」

そんなイメージを謳い、繰り広げられてきた営利目的の途上国開発は、今や数十億ドルに及ぶ巨大産業となっている。その多くの援助活動が失敗に終わり、援助の受け手がもともと持っている能力やパワーも損ないさえする。


私たちの「支援」がもたらす問題は?正しい支援のあり方とは?途上国とどう向き合うべきなのか?ハイチやアフリカを主な舞台に、支援される側の人たちの生の声を伝えるドキュメンタリー。
引用:映画『ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~』 公式サイト Poverty, Inc.



youtu.be

国際協力において触れることが、ある種タブー視されている「援助のビジネス化」「貧困産業」

普段なかなか声の届かない、「支援される側=受益者」の視点で、行き過ぎた支援/援助の現実が描き出されています。

 

名ばかりの「貧困削減」「国際援助」


『ポバティー・インク』は2016年の公開後、東京に用事があった際に渋谷のアップリンクで観たことがあります。


その時の率直な感想は「こんなのありか」ってこと。


当時は1年間の休学期間を終えて、学生生活を送っていました。つまり、ウガンダで5ヶ月間、カンボジアで3ヶ月間のインターンをし、国際支援の現場でがっつりと活動をした後のことです。この時にはすでに、国際協力NGOへ就職という大学卒業後の進路も決まっていました。


この先、国際協力と長く付き合う上で「本当に意味のある支援/援助って何だろう?」という問いを考えていこうとしていた頃、この映画を観ました。


ウガンダやカンボジアでは規模は大小あれど、たくさんの援助機関が活動をしてきました。実際にそれらの専用車両と道路ですれ違うこともしばしば。


長年、数多くの援助機関が介入をしているこのような国は、「援助漬けの国」なんて表現されることもあります。


ただ、現地で生活していると、ひとつの疑問が湧き上がってきたのです。


「これまで数多くの関係機関が支援を展開してきた(している)にも関わらず、なぜ未だに問題が解決されないのだろう?」


何度も読み返している、テラ・ルネッサンス理事長の小川さんは著書でこのように書いています。



過去50年問、欧米諸国は230兆円もの援助マネーを使ってきましたが、欧米諸国からのこの莫大な援助や開発資金はアフリカを改善するどころか、絶望的な混乱を招いています。
引用:『ぼくらのアフリカに戦争がなくならないのはなぜ?』小川真吾、合同出版

230兆円って想像できますか?

同書では「6000年前の縄文時代前期から、毎日、1億円を使い続けても使いきれないほどの金額」と表現されています。


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国際社会はこれまでに、とんでもない額のお金を「援助」につぎ込んできました。

それでも問題が解決されていないのは、なぜでしょう。

『ポバティー・インク』を観たら、その一因が理解できます。


人々の善意から生まれる「援助」がやがてビジネス化し、現行の「貧困ビジネス」「援助産業」によって現地の人たちの生活に、いかにネガティヴな影響が及んでいるかがありありと描かれています。


その中では、特定の個人や組織、国にも言及しています。


援助ビジネスの様態を改めて突きつけられたこと。


加えて、「メディアってここまでできるんだ」という驚きと感嘆の気持ちも含めて「こんなのありか」という感想を抱いたことを覚えています。


そして今、国際協力NGO職員として支援現場に立つ者として「もう一度観ておきたい」と思い、帰国時に購入したDVDを持ち帰ってきたのです。


「本当に意味のある支援/援助とは?」


この問いに挑み続けるために。


 

彼ら/彼女らが「今」必要としていること


映画の冒頭で語られる言葉に、すべてが詰まっています。



開発援助を語るとき、考えるべきは、力を誰が持っていて、本来、誰が持つべきかです

 

・・・・・・

まさに今、観るべき映画でした。


実際に現場で支援活動に従事している者として、ひとつひとつの言葉がぐさっと胸に刺さる感覚。


 

「誰のためのプロジェクトなのか」


 

改めて「支援/援助のあり方」について考え直す、良い機会となりました。

この視点は常に頭に置いておかないと、おかしなことになってしまう。というか、すでにいくつかの組織、地域ではおかしくなってしまっているようです。


何かを始めるということは、同時に、それを終えようとすること。「支援」を始めるのならば、それを終えても良い(援助関係者が撤退しても、現地の人たちが生活を維持していける)状況をつくっていく視点を忘れてはならない。

大事なのは「引き際の見極め」なのかなあと、『ポバティー・インク』を観ていて強く思わされました。



まとめ


全編を通して「決して援助自体を批判するものではない」という姿勢が一環としてとられています。問題なのは、そのやり方。


つまり、関係者らによるこれまでの「押し付け援助」です。


とはいえ、作品の中では援助に対する批判的なコメントがかなり連ねられています。




援助すればするほど、さらに援助が必要になります


援助で発展した国などありません



これらには枕詞として、「これまでのやり方による押し付けの」というのを頭の中で付け加えて観ていただきたいです。


繰り返しますが、決して人の善意からくる行動を否定するような映画ではありません。


ただ、外から介入していくわたしたち(援助関係者)は、特に注意が必要です。


たとえ自分自身が意図せずとも、現地の社会には何かしらのネガティヴ・インパクトも与えてしまっている可能性があるのです。


「誰のための支援/援助なのか」

「誰のためのプロジェクトなのか」

これだけは忘れないでおきましょう。

断言できます。


『ポバティー・インク』は、国際協力に関わっている、関わりたいと考えているすべての人が観るべき映画です。


彼ら彼女らは決して、一生支援が必要な「貧しくて、かわいそうな人たち」なんかじゃないんです。


エンディングソングが終わった後の15秒を確実に見逃さないようにしてください。とても大事なメッセージが込められています。

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活動を通して、村の人たちから学ぶことは山ほどあります。

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